こんにちはこんばんは、おかだです。
「とりあえず内定が欲しい」「システムエンジニアになれば稼げそう」「手に職を付けたい」
とITシステム業界を目指す文系就活生の考えは様々だと思います。
でも実際のところ、文系からエンジニアを目指す学生にはこんな不安があるのではないでしょうか?
- そもそも文系大学生がエンジニア採用の内定をもらえるのか?
- 実際エンジニアは稼げるのか?
- 入社後、周囲についていけるのか?
この記事では、僕が新卒でSIer(システムを作る会社)に就職した経験談をもとにそんな疑問に答えていきます。
- 文系大学生でも簡単にSEとして就職できる
- 大企業グループ系SIerなら文系卒でも人並み以上に稼げる
- 仕事をこなすだけなら勉強はそこまで必要ない
ちなみに僕は超ド級文系大学生だったのにも関わらず、新卒でSEとしてメーカー系SIerに入社しました。
結果的に仕事に興味が持てず1年ほどで転職したのですが、実際に文系大学生からSEになるとどうなるのかを身をもって経験しています。
1.文系大学生でも簡単にSEとして就職できます
結論から言うと、文系大学生でも余裕でSEの内定はもらえます。
これは僕の経験だけでなく、実際に働いていた会社の同期における文系の割合や大学の同級生・先輩・後輩の進路を見ても明らかです。
実際、皆さんの周りにも文系でSEになる人多いんじゃないでしょうか?
ずばり文系でもSEになれる理由は2点です。
文系がSEになれる理由1:IT業界が人材不足だから
まずIT業界全体が人材不足に陥っている点が理由として挙げられます。
IT人材の需要は年々増加しています。これはどんどんデジタル化していく皆さんの生活を見れば明らかです。
しかしその一方でIT業界には3K(きつい・帰れない・給料が低い)という印象が強く、若者を中心に求職者数が減っている状況です。
確かに働き方改革や労働者を守る法令の制定によって少しずつ改善されてきてはいますが、それでも一度ついたイメージは払しょくされず、今なおIT業界は人材不足の負の連鎖から抜け出せていないのです。
当然、そんな状況下で志望してくる学生なら文系だろうと喉から手が出るほど欲しいですよね。
ちなみに僕の同期は80人ほどいたのですが大体4割ほどが文系学部出身でした。
文系がSEになれる理由2:コミュニケーション能力が必要だから
IT業界を全く知らない人は「ITなんて根暗が行くところ」なんて思ってる人も多いですが、これは半分くらいしか合ってません。
たしかに半分くらいは「なるほどこいつはエンジニアだ」という人から構成されていますが、残り半分は案外どこにでもいる人の集まりです。
なんで100%エンジニアっぽい人を採用しないのか。
結局のところ、SEの仕事はコミュニケーションがメインだからでしょう。
事実、僕は新卒1年目ながら複数の派遣社員さんたちに指示を飛ばしたりしてました。
指示する人間には分かりやすく物事を伝えることが求められるし、指示に対して反感を買わないだけの関係値の蓄積が必要ですよね。
つまりコミュニケーション能力が重要になってくるわけです。
そしてこれは偏見かもしれませんが、やはり理系よりも文系の方がコミュニケーションに自信のある人が多いと思います。
コミュニケーション能力の高い人材を集める上で、文系の人材にまで手が伸びるのは納得です。
2.会社を選べば文系卒でも平均以上に稼げる
WEB系のIT企業のエンジニアは新卒1年目から平均年収の倍くらいもらえるそうですが、まだ技術力なんてない文系SEではそうもいきません。
ただし現実的に大企業グループ系のSIerなら新卒1年目から年収400万以上は可能です。
大学卒の新卒1年目の平均年収が330万程度のため、400万はそこそこ高い方ですよね。
大企業系SIerが稼げる理由1:残業代がほぼ確実に出るから
なぜ大企業系SIerは意外と稼げるのか。結局のところ「残業代」です。
前述の3K(きつい・帰れない・給料が低い)が広まった結果、社会的に労働環境改善の動きが起きました。
その結果、労働時間の大幅な短縮とまではいかないものの、残業代については間違いなく支給されるように変わってきています。
特に大企業やそのグループ会社は残業代を1分単位で支給するということが多く、プロジェクトの進行上必要な残業があってもそれに見合うだけの報酬が支給されているのです。
僕が参画していたプロジェクトも2017年末ごろに泥沼にハマった時期で半月で50時間くらい残業してたのですが、その月の残業代は約10万円と大分潤沢だったので12月支給のボーナスもあってかなりウハウハでした(笑)
さすがに月50時間残業すると自分の時間も取れないしできつい部分もあるのですが、分かりやすく頑張りがお金として戻ってくるのはありがたかったです。
大企業系SIerが稼げる理由2:家賃補助があるから
もう一つ、大企業グループ系のSIerで有難いのが充実の福利厚生・・・特に「家賃補助」です。
「残業代」は実際に残業しないと発生しませんが、「家賃補助」は会社に所属していれば一定の年齢になるまで支給されます。
支給の方法としては様々ですが、大きく分けて以下の3つの方法で支給されます。
- 通常の給料支給にプラスして支給される
- 会社が賃貸を借り上げて会社負担との差額分が給料から天引きされる
- 会社が持つ寮に入寮し、格安の寮家賃が給料から天引きされる
どの方法にしても、新卒社会人の固定出費で一番大きい割合を占める住居費の負担が軽減されるため、だいぶ生活が楽になります。
僕のいた会社はグループ内でも孫会社にあたる微妙な立ち位置の会社でしたが、それでもMAX35,000円/月の家賃補助をもらえました。
おかげでそこそこキレイな家に住めていたし、秋葉原のコンセプトカフェにも週2~3回ほど通えるくらいの余裕がありました。
3.最初は仕事をこなすだけなら自主勉強は必要ない
「入社して3か月の研修の後配属された部署での最初の仕事は、基本情報技術者試験の勉強でした。」
というのは知り合いの話で少し極端なのですが、実際僕も最初の仕事は「新しいサイトのデザインを素人目線で考えよう」でした。(約1か月間)
その後少しずつ仕事のレベルは高くなっていきましたが、与えられた作業をこなすというだけなら仕事中に自然と身に着くレベルで対応できたので、自主的に何かを学ぶ必要は無かったです。
SEに自主勉強はいらない:基礎的な知識は入社後の研修で学べる
通常エンジニア採用の場合、3か月~6か月ほどの研修期間があります。
新入社員はこの研修期間でITの基礎知識や開発(の真似事)を学べるので、何も知らずに入った文系卒でもここで基礎的な知識を得ることができます。
僕も3か月本社でみっちり勉強して、結果として基本情報技術者の試験に受かれるレベルの知識が身に着きました。(結局合格してないですが)
この期間は仕事に必要な知識を身に付けるという意味でもそうですが、自分同様に文系卒から入った同期と話せて心強かったです。
SEに自主勉強はいらない:配属後、仕事は誰でもできる作業がメイン
長くて半年にも及ぶ研修期間を終えた後、配属されてすぐに戦力になれるかと言うとそんなことは断じてあり得ません。
結局の配属後の新入社員の多くは、簡単な作業を任されながら少しずつ仕事のやり方や専門知識を蓄えていきます。
例えば、テスト工程(システムの不具合洗い出し)や設計書修正工程ですね。
とはいえ配属先となるプロジェクトによって様々です。
同期の中だとテスト工程から入っていることが一番多かったですが、僕は立ち上がった直後のプロジェクトに配属されたのでお客さんの要望を固める工程(要件定義)から入りました。
結論:文系大学生でもSEになれるし、仕事を通して少しずつ成長すればいい
この記事を通して伝えたかったことを以下にまとめます。
- SEは人材不足なのとコミュニケーション能力が必要であることから文系でも就職しやすい。
- 大企業系SIerであれば、間違いなく出る残業代と家賃補助によって1年目から年収400万くらい稼げる。
- 専門知識は研修で学べるし、足りない部分は配属後仕事を通して覚えていける。
文系でやりたいことが分からなくて「とりあえずSEってどうなんだろう?」と考えてこの記事にたどり着いたのであれば、試しにSEの採用を受けてみるのはアリな選択肢です。
他業種と比べても将来的な成長が見込めますし、この先営業並みかそれ以上に潰しのきく職業になるでしょう。
そうじゃなくても、少しパソコンに強いってだけで現代社会であればどんな仕事にも役立ちます。