こんにちはこんばんは、おかだです。
プロフィールにも書いている通り、ぼくは新卒で某メーカー系SIerにSEとして就職しました。
そして1年足らずで転職を決意し、WEB広告業界に飛び込みました。
今回は新卒で入った企業を1年で退職するまでを中心に書いていきます。
そもそもSEになりたくはなかった
そもそも、大学時代の僕はこれっぽっちもSEになろうだなんて考えていませんでした。
その当時、SEと言えばこんなイメージ。
- 長時間労働
- 残業代が出ない
- 客先常駐で不遇の扱い
労働環境は改善されてるよ!とは言われても学生からすると半信半疑ですよね。
なおかつ自分は文系大学生だったのでIT知識もなければ、プログラミングなんてさっぱり分かりません。
SEになろうなんて選択肢は全くなかったわけです。
SEになろうと思ったきっかけ
「きっかけ」という言葉を使いましたが、そんな素敵な転機があったわけではありません。
ただただ就職先が決まらない中で選択肢に挙がってきたというのが真実です。
昨今IT業界はかなりの人手不足と言われています。
そのため、自分のような文系出身でも「自分の糧になるスキルを身に付けたい。」「新しい挑戦がしたい。」
なんて言葉を面接で発することさえできれば、
大手企業のグループ会社のSIerから内定をもらえてしまうんです。
- 平均以上の福利厚生
- 時間通り出る残業代
- ほぼ年功序列賃金
その時はやりたいことができることより、安定した人生が美しく輝いて見えました。
こうして、僕はこれっぽっちも興味がないのにIT業界に足を踏み入れてしまったのです。
子会社だという劣等感を覚えた研修期間
2017年4月の入社式。
100人弱の同期たち。
君たちには期待していると話すグループ本体企業から出向の代表取締役。
無知な自分たちにとりあえず入れと保険の申し込みをさせるグループ内保険代理店。
幸○の科学の映画でも見た方が面白いんじゃないかと思うくらいつまらんグループ理念紹介映像。
次の日以降も、
ビジネスマナーから始まり、IT知識の座学、プログラミングの基本と3か月間に渡る研修。
グループ内のIT教育を担う企業による研修。
グループ内の福利厚生等を担う企業に運営されるおいしくない社員食堂。
少しずつグループ子会社の社員としての劣等感が積もっていきました。
運命の分かれ道、配属発表
いつしか3カ月の研修期間は終わり、いよいよ配属の発表です。
多くの人がグループ本体会社の受注した案件に参画するという形で
東京周辺の様々なオフィスに悲しいことにグループ本体会社の名前で常駐することになります。
そんな中で僕は第一希望ではなかったものの、
無事第二希望の公共系システムを担当する部署に配属され、
総勢50人規模の割と大きめの某独立行政法人のシステム改修プロジェクトに参画しました。
このプロジェクトはグループ本体からの案件ではなく自社で受注した案件ということもあり、
奇跡的に自社での勤務を勝ち取ることができました。(普通は客先常駐)
正直、同期の中でもかなり恵まれていた方だと思います。
都内が多いって言われてたのに、人によっては小田原や所沢って人もいましたからね・・・。
さて、こうして比較的好条件の配属先になったと思われた僕ですが、
自社案件だからこその苦悩を味わいます。
「ここに長くいたらおかしくなる。」そう考える日々
運よく良いスタートを切れたと思っていた僕。
しかし、予想もしなかった苦悩に苛まれます。
それは、協力会社社員との立場上の関係です。
IT業界にはカースト制度があります。
大手SIerは中堅SIerを従え、中堅SIerは弱小SIerを従える。
IT業界以外にも同じような上下関係はあるかと思いますが、とにかくこの業界ではこれが目立ちます。
この暗黙の制度で言うと、グループ子会社の社員であった自分も
本来であれば従う立ち位置にいるはずなのですが
幸運にも配属先が自社案件だったためどちらかと言えば従ってもらう立場にいました。
さて、読者の皆さんの中には「上の立場なら何を苦悩するのか。」と考える方もいるのではないでしょうか?
仰る通りで、上の立場ならこの上下関係を意識する必要は無いかもしれません。
ただし、僕のいた会社は「常に」上の立場というわけでは無かったのです。
先輩社員や上司はよくこういう話をしてくださいました。
「あくまで向こう(協力会社)は下の立場なんだから、『使う』って意識でいないとダメ。」
「月○○時間っていう契約なのに全然残業してない。もっと仕事量増やそう。」
言ってることは恐らく間違っていないんだと思います。
上の立場にいる会社はこう考えるべきなのでしょう。
しかし、僕はこう考えてしまいました。
このプロジェクトが終わって次のプロジェクトに配属された時
それが今回のように上の立場ではなかった場合
自分はこんなに見下されながら働くしかないのか?
自分の作業の遅延を協力会社の方に尻拭いしてもらったこともあります。
これっぽっちも分からないプログラムの動作を書いてもらったこともあります。
先輩社員にこれでもかと怒られた自分を冗談めかして慰めてもらったこともあります。
近い将来訪れるかもしれない恐怖を避けるために、僕はSEから脱出することを決めました。
新卒の皆さんへ
転職が話題になるときよく言われるのが、新卒で3年働いてもダメなら転職という話です。
これ、たしかに同じ職種でってことなら間違いじゃないと思います。
3年働けばその仕事のノウハウを学ぶことができると思いますし、
何よりそれだけ続けていれば良くも悪くも仕事に落ち着くことができるからです。
でも、完全に業種・職種が合わないと思っているなら3年待ったら逆に危ないです。
3年働いてから未経験の仕事に転職を試みたとしたら、その3年は空白の期間になってしまいます。
新卒の皆さん
本当に今の仕事は自分に合っていますか?定年まで続けられますか?
分からないなら、一度ぜひ他の人に客観的な意見を聞くことをおすすめします。